研究課題/領域番号 |
15H05717
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 東京海洋大学 (2016-2019) 東京大学 (2015) |
研究代表者 |
木村 学 東京海洋大学, 学術研究院, 特任教授 (80153188)
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研究分担者 |
金川 久一 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (40185898)
木下 正高 東京大学, 地震研究所, 教授 (50225009)
山田 泰広 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 研究プラットフォーム運用開発部門, 室長代理 (20362444)
荒木 英一郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地震津波海域観測研究開発センター, グループリーダー代理 (60359130)
山口 飛鳥 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (30570634)
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研究期間 (年度) |
2015-05-29 – 2020-03-31
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キーワード | 減災 / 固体地球物理 / 地震 / 深海環境 / 地球観測 |
研究成果の概要 |
掘削孔の悪条件で、目標海底下5200 m深の65%深で掘削を終了した。孔底付近において最大水平応力が鉛直応力を超え始め、付加体岩石の摩擦強度は3000 m付近で最小となった。一方その変位速度依存性は深度増加に伴い減少し、5000 m付近で中性となることが判明した。これはプレート境界深度で不安定滑りを起こすことを示す。 付加体先端の切迫度は応力場と断層の形状および間隙水圧などに大きく影響を受け、場所によって2倍以上の開きがあることが分った。 掘削孔内観測装置開発設置に成功、地震・間隙水圧の長期変動とゆっくり地震の同期が観測された。以上、切迫度の海底下直接観測からのアプローチは大きく前進した。
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自由記述の分野 |
プレートテクトニクス、構造地質学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南海トラフにおける巨大地震、ゆっくり地震発生の切迫度を、地域的偏在性があるとはいえプレート境界断層の有効強度に対する断層近傍の応力場の現況として描き出せたことは、切迫している状態を定量的に把握できることを示した。このことは、地震発生予測が大変困難な中にあって学術的意義は大きい。またその状況をリアルタイムにモニターする体制を確立したことは、早期警戒警報システムと連携させると防災減災に大きく貢献できる社会的意義がある。
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