本研究の目的は、とっさの危険回避動作のように、状況変化に対応するために俊敏な動作を行うロボットの実現に向けた瞬発アクチュエータの開発である。基本モジュールとしては、形状記憶合金によって駆動される、軽量弾性体としてプラスチックの板バネを利用したものを用い、その性質について調査した。ここでは飛び移り座屈と呼ばれる瞬間的な力発揮の現象を活用することで瞬発力を得ている。さらに、それを複数組み合わせたロボットにより、提案モジュールの組み合わせで複数の瞬発運動を実現し、組み合わせの効果について考察した。さらに、瞬発アクチュエータの補助としての出力調整機構の効果の検証も行った。
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