本研究では、独自に開発した電子不足シクロペンタジエニルロジウム(III)[CpERh(III)]錯体触媒により、(1)芳香族カルボン酸およびアクリル酸とアルキンとの酸化的[4+2]環化反応によるイソクマリン誘導体およびピロン誘導体の合成、(2)酸素雰囲気下・室温条件でのC-H結合の切断と脱炭酸を経由する安息香酸と二分子のアルキンとの酸化的[2+2+2]環化反応による多置換ナフタレンの合成を始めとする種々の触媒反応を開発した。 また、さらなる高活性触媒の開発についての検討の結果、ペンダントアミド部位を有するCpARh(III)錯体を開発し、高い触媒活性を有することが明らかとなった。
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