心地良い暗さや明るさは空間用途や行為に応じて異なるため、本研究では飲食空間に対象を絞った。飲食空間にて想定される4つの行為(食べる、飲む、くつろぐ、団欒)と3つの照明方式(全般照明、局部照明、間接照明)(計12条件)に関し、被験者に光の量を調整してもらう調整法を用いて実験を行い、暗さの範囲、快適の範囲、明るさの範囲を割り出した。実験の結果、暗くても快適な光環境の状態、明るくても不快な光環境の状態があることが確認できた。内装材の反射率・素材の違いや被験者の年齢による違いも確認できた。JIS基準には照度を用いた規定があるが、照明方式や行為の違いを反映できるよう更なる検討が必要である。
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