本研究においてはマイクロRNA-33の白血球分画および骨髄機能に与える影響について解析を行った。結果、マイクロRNA-33欠損マウスにおいて、骨髄中の造血幹細胞分画中でその標的遺伝子であるHMGA2の発現増加を認められた。それに伴って造血幹細胞分画におけるアポトーシスが減少し、造血幹細胞およびその下流の骨髄球系前駆細胞、単球分画が増加していることが見出された。また、マイクロRNA-33欠損はABCA1の発現増加を通じてHDLコレステロールを増加させることが知られているが、これによって骨髄中の単球の血中への移行が抑制されること、結果として血中の炎症性単球が減少することが示された。
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