本研究では,脊髄損傷モデル動物に対し間葉系幹細胞を移植することで運動機能回復に寄与するか否か検討した.細胞移植を行うことで移植を行わない群と比較して運動機能が改善することが分かった.移植後の脊髄組織では,炎症に関連する遺伝子発現が減少しており,運動機能改善に影響を与えた要因のひとつと考える.さらに,免荷型歩行補助装置を用いた介入を行ったところ,荷重下では自発運動がみられない時期においても,免荷をすることで自発運動を観察できたが,長期的な自発運動の持続には至らず,移植との併用効果については今後の課題となった.
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