モデルベース手法は関節運動の相違度から映像中の人物が同一人か否かを判別する技術である(既存手法)。本研究課題では、自己回帰モデルを用いる方法(非線形数理モデルのパラメータを用いる方法)と関節位置の確率分布を用いる方法(予め学習した分布から計算した確率密度の時系列を用いる方法)の二つを提案し、独自のデータベースを用いて評価したところ、前者は推定時のデータ量の不足から既存手法よりも識別力が低いことが分かった。一方で、後者は既存手法と同程度の識別力を示し、さらに服装が異なる場合(シルエットが変わる場合)の識別力の低下が既存手法よりも抑えられることが明らかとなった(今後大規模なデータでの検証が必要)。
|