ポリエチレングリコール(PEG)を用いて細胞標識用水溶性高分子MRI造影剤を合成した。合成した分岐PEG-Gd造影剤の緩和能と造影輝度が、直鎖状PEG-Gdより大きく、分岐構造が緩和能向上に寄与し、市販の低分子造影剤より有意に高い造影効率が示された。単層培養細胞に3本電極を用いて造影剤を導入することにより、細胞を効率的に標識でき、細胞毒性も低く、細胞の増殖に影響がないことを示した。合成した造影剤を筋内投与すると、3時間後に造影輝度が明確に低下し、12時間後には完全に消失した。標識した細胞は、6日まで造影でき、合成した造影剤は、in vivoで漏洩なく、細胞内に滞留し、細胞追跡を可能にした。
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