BDD (二分決定グラフ), ZDD (零抑制型BDD) や逆探索といった列挙の要素技術を統合し、幾何図形の列挙のためのアルゴルズム設計論について研究を行うと共に、様々な分野への応用を試みた。まず、直方体の展開図の列挙に注力し、正方形展開の概念を導入することで、直方体の正方形展開図を表す ZDD を効率的に構築するアルゴリズムを提案した。さらに、逆方向からの検討も行った。すなわち、与えられた直交多角形を直方体に折ることができるのか、また直方体に折れる場合にはその折り線を与えるアルゴリズムを提案した。応用面では、選挙区の区割りの問題や、菱形タイリングの列挙などに取り組んだ。
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