研究課題
基盤研究(C)
本研究では,手術や薬剤投与のようなイベントあるいは事象の発生頻度の変化を表現可能な形式言語と,事象に関する時系列データに対して,そのデータが上記の形式言語によって表現される事象発生頻度の変化パターンを満たしているかどうかを判断可能な意味論によって構成される時相論理体系(以下,頻度論理)を構築した.さらに,頻度論理をベースとして,特定の事象に関する時系列データに対して,定められた事象発生頻度パターンを満たす箇所を網羅的に検索するシステムを構築した.
医療情報学
頻度論理は,従来の時相論理では表現することが困難な,事象発生頻度の変化に関する命題を自然かつ比較的簡潔に表現することを可能にしている.また,特定の業務に関する履歴データ等の時系列データから,問題となりそうな事象の発生頻度パターンを満たす箇所を網羅的に洗い出すことによって,業務上の潜在的なリスクを洗い出し,業務上の安全性や効率性の改善を促進する働きを持っている.