本研究の目的は,ソフトコンピューティング技術を用いた眼底欠陥部の検出・判定手法により低解像度の眼底画像から高い判別精度を実現する最適特徴量及び特徴フィルタを開発することと,その最適なフィルタと,緑内障診療ガイドラインの視神経の質的判定と量的判定で定義するパラメータとの相関性を明らかにすることであった。開発手法は複数のスケールと方向性のフィルタバンクを用いることにより解像度の異なる眼底画像の識別を可能にし,その識別率は83.5~86.57%を達成し訓練された人の識別率84.5%を超えた。本手法と「緑内障診療ガイドライン」の視神経の質的・量的判定との相関性を有意度の概念から解明する手段を提示した。
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