本研究では、多重追突事故防止を目的とした車群制御システムの開発を行った。動的推定手法として有用性の高いUKFを用いて車群を構成する各々の車両の走行状態を推定し、この推定結果を基に、先行車の1.5s先の減速意図を予測した。予測減速意図は、ウインドシールドディスプレイを通じて後続車に伝達されることとし、被験者実験の結果、これが追突リスクの低減に極めて有用であることを示した。また、この支援の効果は後方車群にも伝播し、車群全体としての追突リスクの低減、すなわち多重追突事故防止への貢献が高いことを示唆する車群制御システムを構築することができた。
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