心血管機能の恒常性維持には血管内皮細胞が重要な役割を果たしている。本研究では動脈硬化初期病変モデルの腸内細菌叢の変化を観察すること、さらに、血管内皮傷害を予防する食物由来成分の検索し、それらの腸内細菌叢の変化による影響を評価することを目的とした。 C57BL/6マウスに高脂肪食を投与すると、血管内膜の肥厚と内皮依存性弛緩が減弱していた。また、高脂肪食投与群ではBacteroidetesには差がなかったが、Firmicutesが有意に高かった。本研究では数種の食物由来ポリフェノールが血管内皮に作用し、血管内皮傷害予防を示唆する結果が得られたが、腸内細菌叢の変化による影響を評価できなかった。
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