これまでのアディポネクチン研究では、主に血中アディポネクチンと疾患との関連に関する研究がなされてきた。抗生活習慣病ホルモンであるアディポネクチンは疾患との間に負の相関性があることが報告されている。我々は新規のアディポネクチンとして臓器結合型の存在を明らかにしており、心筋結合型アディポネクチンと高血圧及び心肥大との関連性を検討した。その結果、血中アディポネクチンではなく、心筋結合型アディポネクチンに心肥大との負の相関性が強く示されたが、血圧との関連性はみられなかった。心筋における遺伝子発現解析から、心筋結合型アディポネクチンを介して高血圧や心肥大にに関連していると考えられる遺伝子が見出された。
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