研究課題
基盤研究(C)
民族誌学的なフィールドワークを主たる研究手法とし、ペンシルバニア州ランカスター郡のアーミッシュ・コミュニティにてフィールドワークを中心とした現地調査を行い、画一的と捉えられがちなアーミッシュのコミュニティ内に存在する多様性の構築に関わる様々な要因を詳細に記述した。彼/彼女らの消費活動から、消費とは一線を画していると論じられてきたアーミッシュが、実際には消費活動が宗教的アイデンティの構築に大きな役割を担っていることが明らかになった。
アメリカ研究
コミュニティに密着した調査を行うことで、文化の実践者であるアーミッシュの様々な消費行動だけではなく、彼/彼女らの消費文化を支える非アーミッシュの行動も調査の対象とし、コミュニティの多様性が生産/再生産される過程を考察した。本研究は、アーミッシュ研究の蓄積に貢献するだけではなく、グローバル化が進む現代において重要とされる文化の多様性の形成過程の一側面を明らかにした。