ショットの長さからパターンを見出すために、いくつかのショットのセットを統計的に処理する作業を進めた。ショットをフレームの長さで集計し、5つのグループに分ける。このグループの組み合わせにどんな特徴があるかを調べる。その手順は次の通りである。①各グループの分布を国別総数で見てみる。②部分の組み合わせ列に注目し、連鎖を作品ごとに抽出する。③それを集計し作品を参照し、使われ方を検証する。その段階でショットのサイズを利用し、日米仏の各映画の違いを洗い出した。無声映画との対比も視野に置いたが、日本の無声映画素材の著しい不足により、データの抽出・集計は限定的な段階にとどまり、まとまった成果を得なかった。
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