発話中のポーズにおける呼吸や嚥下の特徴を明らかにするために、日本語話者10名の読み上げ発話と自発発話について、音声信号および呼吸・嚥下に伴う身体運動信号を同時収録し、それぞれの信号の特徴や相互の関連を解析した。その結果、発話中の嚥下間隔はすでに報告のある黙読時の嚥下間隔に比べて短いこと、水などの嚥下では嚥下後に呼気が続くのが基本的であると報告されているが発話中の嚥下では吸気が続くのが特徴的であること、読み上げ発話では基本的に文末ポーズで嚥下が起こるが自発発話では文中ポーズでも起こること、そして、話の展開がある発話では話題の転換点で嚥下が起こる割合が大きいことなど、多くの新しい知見が得られた。
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