研究課題/領域番号 |
15K03318
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邉 浩崇 大阪大学, COデザインセンター, 特任講師(常勤) (00597164)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 政治学 / 国際関係論 / 外交史・国際関係史 / 宇宙政策 / 米国:ロシア(ソ連) / 国際研究者交流 |
研究実績の概要 |
本研究は、米国のカーター、レーガン、ブッシュ政権の宇宙政策の展開を、当時の新冷戦期におけるソ連との競争と協力に注目しながら、歴史的に検証するものである。今年度は2年目として、国内および海外(とくにロシア)において資料(情報)収集・研究打合せを行いながら、研究協力者招聘の研究会を関連する学会の複数セッションとして開催した。 国内では、ロシア宇宙開発史の専門家を5月、8月、2月に、三菱重工業・東京本社を6月、8月、10月、3月に、東京大学公共政策大学院を6月に、外務省外交史料館を6月、8月、12月に、川崎重工業・岐阜工場を12月に、三菱電機・鎌倉製作所を2月に訪問して、研究打合せや資料(情報)収集を行った。 海外では、6月と2月の2回に渡って、ロシアのモスクワで、ガガーリン宇宙飛行士訓練センター、宇宙飛行士記念博物館、ロシア宇宙庁のツニマッシュ、スコルコボ・イノベーション・センター等を訪問して、サンクトペテルブルグでは、サンクトペテルブルグ航空宇宙機器国立大学で講演を行い、ロシア科学アカデミー応用天文学研究所、サンクトペテルブルグ国立大学等を訪問して、またドイツのダルムシュタットにある欧州宇宙運用センター(ESOC, ESA)、ケルンにあるドイツ航空宇宙センター(DLR)を訪問して、研究打合せや資料(情報)収集を行った。 今年度の成果としては、9月に函館で開催された宇宙科学技術連合講演会(学会)において、オーガナイズド・セッション(OS)「宇宙の歴史―宇宙政策史、宇宙法制史、宇宙科学技術史、宇宙産業史―」(研究発表セッション3つ、パネルディスカッション1つ)を、研究協力者招聘の研究会として企画運営し、自らも研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は2年目として、国内および海外(とくにロシア)において資料(情報)収集・研究打合せを行いながら、最終年度の平成29年度に予定していた研究協力者招聘の研究会を一年前倒しして、関連する学会の複数セッションとして開催することができ、大きな成果を上げることができたと考えている。ただし、論文の作成が遅れているため、評価としては「(2)おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は現在までのところ、計画の順番を入れ替えるなどの変更を行ってきたが、ほぼ予定通りに研究活動を進めることができていると考えている。次年度(最終年度)の平成29年度は、研究協力者招聘の研究会(学会の複数セッション)を今年度の続編として、もう一度開催したいと考えている。その一方で、米国への資料収集を行いながら、学術論文の仕上げに尽力し、日本語と英語の両方で学術論文にまとめて、国内外の学会における口頭発表や学術雑誌への投稿を行う予定である。加えて、新冷戦期の米国宇宙政策に関する解説付き資料集(原稿レベル)の作成も進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
他の関連する研究費等を使用することができ、当初の計画よりも旅費等を抑えることができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に計画している米国への資料収集と、今年度の続編としての研究協力者招聘の研究会(学会の複数セッション)の開催に、多くの費用が必要になると予想されるため、それらに充てる予定である。
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