研究課題
基盤研究(C)
本研究では、米国家計の金融資産選択と債務について、年齢×時代の交互作用効果を考慮したベイズ型コウホートモデルを用い、1989年より直近の2013年まで3年毎9時点の24年間の調査データを用いて分析を行った。米国の人口構成の4分の1を占める1946~1964年出生のベビーブーマー世代が徐々に現役世代から退出していく中で,年齢×時代の交互作用効果がマクロ的な金融資産選択行動にどのような変化をもたらすのか検証した。
マーケティング
金融市場の規制緩和が急速に進む中、金融機関によるマーケティング行動の学問的側面からの分析が希薄であり、またこうした変化を受けた家計の金融資産選択行動についても、未だ十分な議論が積み重ねられてこなかった。さらに、リーマン・ショック、東日本大震災、欧州金融危機など金融市場の環境の悪化からリスク性商品の販売がより困難になり、新たなマーケティングの方法の開発が模索されている。このような状況下において、金融マーケティング戦略の時系列的動向を分析し、家計の金融商品選択行動の全体像の知識を蓄積することは意義あることであり、実務運用面への貢献も期待できる。