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2017 年度 実績報告書

英国の信託法理と英国会社法の戦略報告書作成規定の理論的関係性

研究課題

研究課題/領域番号 15K03805
研究機関兵庫大学

研究代表者

沖野 光二  兵庫大学, 共通教育機構, 准教授 (00319906)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード戦略報告書 / 統合報告書 / 英国会社法 / コーポレート・ガバナンス / キング・コード / 非財務情報 / 企業情報開示 / ソフトロー
研究実績の概要

本研究は、近年の企業の非財務情報から財務情報への関係性を結びつける価値創造プロセス(ビジネスモデル)について、企業の中長期的展望を視野に入れた受託責任(Stewardship)に基づく企業の説明責任をより一層促進する、という企業情報開示のあり方について、特に先駆的な英国2006年会社法の戦略報告書の実務・制度を手掛かりに考察・提示しようとするものである。
具体的には、ソフトローを重視する英国で、戦略報告書の作成義務がなぜハードローである英国2006年会社法で規定されたのか、第172条の取締役の義務(会社の成功を促進する義務)がこれまでのコモンローから成文化された意義について、その必然性を解明した。戦略報告書の目的は、第172条の取締役の義務をどのように果たしたのかを社員(株主)に通知し、社員の評価に役立てるための取締役の報告手段といえる。
さらに、英国独自の信託法理(Trust)、受託責任(Stewardship)、トラスティーシップ(Trusteeship)の関係性の解明を試み、コーポレートガバナンス理論の類型化を提示した。
英国のコーポレートガバナンスの考え方では、「遵守又は説明」原則(Comply or Explain)が貫かれている。この確立された規範への準拠性について4つの類型化(Comply or Else, Comply or Explain, Apply or Explain, Apply and Explain)を指摘し、その発展経路依存を南アフリカの上場規程キングコードと比較して解明を試みた。
一方で、英国法と米国法の不一致を指摘し、英国の信託法理が株式会社制度や受託責任制度の基礎となっていることを指摘した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ステークホルダー(損益主体)の捉え方2018

    • 著者名/発表者名
      沖野光二
    • 学会等名
      資金会計フォーラム第2回大会
  • [学会発表] 英国上場企業の存続可能性説明書(Viability statement)の意義2018

    • 著者名/発表者名
      沖野光二
    • 学会等名
      グローバル会計学会第1回大会
  • [図書] 国際統合報告論 市場の変化・制度の形成・企業の対応2018

    • 著者名/発表者名
      古庄修
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      同文舘出版
    • ISBN
      9784495206512

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公開日: 2018-12-17  

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