研究課題/領域番号 |
15K04131
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福盛 英明 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40304844)
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研究分担者 |
内野 悌司 広島修道大学, 健康科学部, 教授 (00294603)
山中 淑江 立教大学, 現代心理学部, カウンセラー (10267388)
松下 智子 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40618071)
大島 啓利 広島修道大学, 学生相談室, カウンセラー (90617317)
池田 忠義 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (70333763)
高野 明 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 准教授 (50400445)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 学生相談 / 自己評価 / 元気がでる / 学生相談プログラム充実イメージ表 / 学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ / エンパワメント評価 / 発展段階 |
研究実績の概要 |
本研究では、学生相談機関が日々の活動を肯定的にとらえて活動の見直しができ未来展望を明確にできる「学生相談プログラム充実イメージ表」を開発し、これまで開発した「学生相談機関充実イメージ表」と統合し、「学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ」を作成することが目的であった。 ACPA年次集会に参加し最新のCASの考え方に関する情報収集を行い(福盛ら,2015)、学生支援を通じて促進すべき学生の学習・発達に関する学習成果を表したCAS FALDOs に基づいて、過去3年間の学生相談プログラム実践事例を収集した。評定者の一致率などを検討しつつ、わが国に適合するような学生の成長発達をとらえる軸が必要であることが明らかになったので、質的方法を用いて検討し分類軸を提案した。検討を重ねていき「学生相談プログラム充実イメージ表」のプロトタイプを作成した。 また、評価の領域で用いられているFetterman(2001)が開発したエンパワメント評価を用いて、3つの大学に協力を仰ぎ、アクションリサーチを行った。その結果①チームでの評価活動によって、活動の洗い出しによって学生相談活動を可視化し、その評価を通じ、機関にとって重要な活動が明確になる。②評価すること自体を肯定的にとらえ、自分および機関の活動について新たな気づきが得られる。③活動に対するスタッフの考え方や価値観、評価などの類似点と相違点を共有しながら、互いを尊重し信頼する。④できていないことは課題として認識し、活動をもっとよくしていこうというモチベーションの向上につながる、などが明らかになった。 「学生相談機関充実イメージ表」と「学生相談プログラム充実イメージ表」を統合し、その他の基準と評価の手引を追加した「学生相談活動充実イメージアセスメントパッケージ」プロトタイプ1.0を作成し、実際に協力大学を募って試行調査を行い、改良を行った。
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