研究課題/領域番号 |
15K04218
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
日永 龍彦 山梨大学, 総合研究部, 教授 (60253374)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | IFEL / 学校協同評価 / 実験学校 |
研究実績の概要 |
今年度の資料調査活動は、沖縄県立図書館(郷土資料室)、沖縄県公文書館、西南学院史資料センター、ミシガン州立大学文書館(アーカイブス)、スタンフォード大学フーバー研究所(アーカイブス)などにおいて行った。本課題の研究目的に即してその成果を整理すると以下のとおりとなる。 (1)琉球大学のガバナンスに関わる制度会改革構想とその実現過程の解明に関する課題については、戦後の占領期日本の教育改革および米軍統治下の沖縄における琉球大学設立の際の顧問を務めていたJ.G.チャップマン氏に関連する資料(同氏がヒューストン大学に提出した戦後教育改革をテーマとする学位請求論文、南部バプテスト派から派遣されて戦前の西南学院在職当時の事跡に関する諸資料)の収集を行った。戦後はGHQ/SCAPの宗教関連の顧問であったことが判明し、GHQ在職当時の資料を探求したが発見するには至らなかった。 (2)学校長・教育長の力量形成と学校経営スタイルの解明に関わる課題については、昨年度文教局実験学校において学校評価(協同評価)を活用した学校経営改善を研究課題にしている学校の存在を明らかにしていたが、その内実に関わる資料(『文教時報』、『実験学校 研究集録(各年版)』)とともに、文教局が2度にわたって作成している学校評価(協同評価)のための規準に関する資料を発見した。また、戦後改革期の教育指導者養成講習(IFEL)において協同評価について指導をおこなったCI&EのI.ネルソンが、1950年頃に琉球大学や各農林高校等で講演・研修を行って直接伝達していたことを示す資料を複数発見した。これらの資料をもとに、翌年度6月の日本教育経営学会大会において口頭発表を行う予定である。 なお、(3)私立学校法の成立過程と私立大学委員会の運営実態の解明に関する課題については、新規の資料調査を行わず、昨年度収集した資料の分析の継続にとどまった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書の研究目的に記した研究課題のうち、 (1)琉球大学のガバナンスに関わる制度会改革構想とその実現過程の解明に関する課題については、琉球大学設立過程におけるキーパーソンの一人であるJ.G.チャップマン氏に関連する資料を断片的にではあるが収集することができた。また、さまざまな資料の探索を通じて、琉球軍政府・民政府の担当者の所属組織や職位などが明確になってきたので、今後はGHQ/SCAPレコードを中心に米軍による琉球統治に関する資料のうち、これまで検索対象にしてこなかった資料群の探求を行う必要がある。 (2)学校長・教育長の力量形成と学校経営スタイルの解明に関わる課題については、学校評価(協同評価)の琉球への伝播の過程と文教局実験学校における学校評価(協同評価)を活用した学校経営実践研究やそれに関する評価規準資料などをもとに、口頭発表を行う準備を進めつつある。
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今後の研究の推進方策 |
29年度においても、28年度と同様の国内調査・米国調査を予定している。資料調査においてはこれまでの調査で検索対象にしてこなかった資料群を中心に探求し、琉球大学設立計画の一次資料の発見に結びつけたい。また、最終年度でもあるため、これまでの成果について発表する機会を複数設けていくこととしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
資料の整理を中心に謝金を支出する予定であったが、具体的な整理作業に着手できなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
資料調査・整理(目録化を含む)と成果発表等を中心に使用していくこととする。
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