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2017 年度 実施状況報告書

障害のある子どもの危機管理能力を育てる防災教育のあり方-発達障害を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 15K04585
研究機関宮城学院女子大学

研究代表者

梅田 真理  宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (50529138)

研究分担者 渡邉 徹  宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (80113885)
鳥居 深雪  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90449976)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード危機管理能力 / 防災教育 / 発達障害
研究実績の概要

本年度は以下のことに取り組んだ。
1.発達障害のある子どもの「危機管理能力」に関する本調査用紙の作成(教師用、保護者用)、2.研究協力者会議の開催。
1.についてはH28年度からH29年度にかけて実施した予備調査の結果を分析し、「危機管理能力」を育てるために必要な項目について、研究協議会において検討を行った。予備調査の結果は「被災地(宮城県、仙台市)」「神戸市」「無被災地」に分けて分析し、比較検討した。危機管理能力の重要性に関する質問では、「現在の危険な状況が分かる」「自分で危険を回避する」の項目において、被災地と他地域との差が認められた。また、危機管理能力を育てるために重要なものに関する質問では、「危険な場所や物、状況が分かるようにする」「避難経路や避難方法が分かるようにする」「助けを求める方法が分かるようにする」「実際に助けを求めることができるようにする」「その場で避難行動を取ることができるようにする」「安全な場所へ逃げることができるようにする」がどの地域でも「重要である」との回答が50%を超えた。これらの結果を基に本調査の項目を精査し、完成させた。
2.については、平成29年6月3日(土)、10月27日(金)、平成30年3月23日(金)の3回、研究協議会を行った。1回目、2回目には上記の予備調査の分析を基に、本調査の項目を検討した。また、3回目には本調査項目(教師用、保護者用)の精査を行った。また、3回には、次年度作成する予定の教員向けリーフレットの構成について検討し、最終年度の研究計画を改めて確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今までの研究の遅れと併せて、29年度は仙台市の教育情勢において不登校対応の見直しや強化などの問題があり、教員が多忙化し、各学校が質問紙調査への協力に非常に慎重になったことが大きな原因として挙げられる。質問項目自体はほぼ完成していたが、実際の調査まで進めることが困難な状況であった。
ただし、予備調査から重要な項目を検討することができたので、次年度は仙台市、宮城県といった被災地に限らず、東北圏の教員を対象に広く調査を行いたいと考えている。

今後の研究の推進方策

次年度は、予備調査を踏まえた本調査をぜひ実施したい。ただし、本来は被災地である仙台市、宮城県で実施の予定であったが、仙台市等の事情からそこにこだわらず東北圏域(秋田県、岩手県、青森県、福島県、山形県)での調査を中心とし、可能な範囲で仙台市内、宮城県内の調査を行う予定としたい。また、保護者対象の調査は、従来通り仙台市を中心として実施したい。
さらにほっH調査結果を踏まえたアプリケーションの開発は、実際にはかなり困難であるとの見通しから、紙媒体のリーフレット(対象は小・中学校教員)を作成し、配布することに計画を変更する。調査結果からいえる「危機管理能力」として身につけさせたい能力について、イラストや事例を交えわかりやすく見やすいリーフレットの作成を目指したい。
なお、配布先は調査に協力いただいた東北圏域の教育委員会、小・中学校、神戸市内の小・中学校とし、郵送や研修会を通して配布したい。

次年度使用額が生じた理由

今年度は予備調査の分析に終わり、本調査が進まなかったことから、記録媒体、記録整理のための入力アルバイト等の費用支出がなかった。また、分担者等の都合から、5回予定していた協議会が3回しか実施できず会議費用に残額が発生した。
次年度は、本調査を実施し、教員・保護者のデータの集計業務を委託し集計を行う。また、リーフレット作成のためのイラストの発注、デザイン・構成の検討、印刷等計画的に研究を進める予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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