研究課題/領域番号 |
15K04600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
生天目 博文 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (10218050)
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研究分担者 |
GALIF KUTLUK 広島大学, 放射光科学研究センター, 特任准教授 (00444711)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 光電子分光 / ナノ粒子 / 触媒 |
研究成果の概要 |
排ガス触媒の高性能化を目指し、貴金属ナノ粒子、酸化物担持基板、排ガス分子の3者の関わる触媒反応を、軟X線域の放射光を用いた光電子分光実験を進めた。ナノ粒子への大気の暴露実験、NOやNOと酸素の混合気体の暴露実験を行い、ナノ粒子の表面および内部の状態や吸着窒素の状態について詳細に観測を行った。 その結果、Rhナノ粒子は表面から酸化が進む一方で、長時間の暴露では酸化物基板からの酸化も存在すること、窒素酸化物の表面吸着では、分子の乖離を確認するとともに、混合気体ではNO2となってわずかに吸着する様子を確認できた。結果を理解するために単純化したモデルに基づく第一原子計算で反応エネルギーを評価した。
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自由記述の分野 |
放射光科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球環境保善の観点から自動車排ガス浄化が必須の課題であり、特にディーゼルエンジンでの窒素酸化物の浄化は急務である。本研究は、窒素酸化物の浄化向上の研究に、触媒化学反応の素過程に着目した電子構造解析を実験的に行うとともに、第一原理計算を用いた電子構造解析と比較し、実際の触媒反応を数値的に把握することで、触媒反応についての一層の理解を得ることに繋げた。 この結果、従来の触媒開発での触媒の施策、性能評価、解析、改善などの実際の物による評価から、放射光実験と計算機シミュレーションによる探索的研究を効率的に行い、実用材料の開発期間を大幅に短縮できる可能性を示すことができた。
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