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2018 年度 研究成果報告書

多重極限環境における分子超薄膜の電気伝導

研究課題

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研究課題/領域番号 15K04655
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 応用物性
研究機関浜松医科大学 (2017-2018)
桐蔭横浜大学 (2015-2016)

研究代表者

三浦 康弘  浜松医科大学, 医学部, 教授 (20261159)

連携研究者 池上 敬一  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード分子超薄膜 / Langmuir-Blodgett (LB) 膜 / 高圧力 / 電気抵抗 / 微小電極ギャップ / 圧力誘起超伝導
研究成果の概要

先ず,金属ジチオレン錯体に基づく導電性LB膜の高圧力下の電気抵抗測定に適した圧力媒体の探索を行った。その結果,媒体には,オレフィン系の潤滑油, Daphne 7373 Oil (出光興産)が適していることを確認した。その後,その媒体を使用して,金属ジチオレン錯体(2C14-Au(dmit)2 塩)に基づくLB膜の抵抗値を,高圧力下で広い温度範囲(0.7-290 K)で測定することに成功した。広域的超伝導を示すデータは得られなかったが,高圧力印加(<1.0 GPa)によって,室温の抵抗値が減少するだけでなく,広い温度範囲(0.7-290 K)の抵抗値が減少することを明らかとした。

自由記述の分野

物理学,分子エレクトロニクス

研究成果の学術的意義や社会的意義

かつて室温超伝導が期待できるエキシトン機構が提案され(1963),この実現に適した有機超伝導体が注目され, 1979年に初めて発見された。その後,120種類以上の有機性超伝導体が発見されたが,エキシトン機構は実現しておらず,転移温度も10 K前後である。有機超伝導体の研究は困難な結晶作りが進展を妨げている。本研究は,簡便な方法で作製できる分子薄膜に高圧力を加えて超伝導相の探索を行う。期間内に広域的超伝導は実現しなかったが,圧力を加えて抵抗値を下げることに成功した。これらの成果は,エキシトン機構の実現も含めて,従来の常識を打ち破る新しい分子系の発見に繋がる基盤技術として重要と考えられる。

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公開日: 2020-03-30  

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