新しい量子ナノ構造を用いた波長3~5μm帯の中赤外デバイスの創成を目的として、分子線結晶成長法(MBE)を用いて量子ナノ構造を作成し、その特性を評価するとともに、発光型デバイスも試作しその発光特性を調べた。まずInGaAsN/GaAsSbタイプIIダイオード(発光波長2.6μm)のアニール効果を調べた。その結果550℃でアニールした場合は発光波長が3.4μmに、600℃でアニールした場合は発光波長が4.2μmにシフトすることが分かった。またアニールするとともにInGaAsN発光層の有効質量が減少することもあきらかとなった。これはアニールにより窒素原子が拡散していることを示唆している。
|