研究課題/領域番号 |
15K04749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
渡邉 環 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任技師 (30342877)
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研究協力者 |
福西 暢尚
稲森 聡
今 康一
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ビーム電流計 / SQUID / 高温超伝導 / ビーム診断 |
研究成果の概要 |
本研究に於いて、高温超伝導SQUID(超伝導量子干渉素子)ビーム電流計の開発を続け、理化学研究所の加速器施設に於いて、世界に先駆けて実用化し、特許申請に至っている。SQUIDは、脳磁や心磁など、医療の測定に用いられる超高感度磁気センサーであり、その優れた性能を本研究に応用した。更に高い分解能と小型化を目指し、ビームが作り出す電磁場から得られる信号と、外部環境から受ける雑音、即ち信号対雑音比に焦点を当て、測定分解能の解明を進めた。モデル計算を行い、ビームの模擬電流を用いてSQUIDの出力を観測した結果、計算値と計測値とは良く一致し、モデル計算の正しさを実証した。
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自由記述の分野 |
ビーム物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RI(放射性同位元素)は、基礎科学研究分野に留まらず、医療や産業など様々な分野において、すでに私達の身近で利用されている。特に近年、最先端のがん治療薬として、α線を放射する短寿命放射性同位元素であるアスタチン211(211At)が、今注目を集めている。この製造量と質を正しく見積もるためには、加速されたビームの電流とエネルギーの高精度な測定は極めて重要である。211At生成収率はビームエネルギーに、収量は照射積算電流量に依存性を持つが、その測定結果は研究機関毎にばらつきがあるのが現状である。高温超伝導SQUIDビーム電流計は、生成収量の精度を大幅に向上し、211Atの製造法の最適化を実現する。
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