本研究課題に関係して,論文を2本学術誌に発表した. 1つは,神保氏,名古屋氏との共同研究で,q差分パンルヴェ方程式の一般解を構成した研究である.微分方程式の場合の,モノドロミー保存変形の変形方程式系の解を5点共形ブロックを使って構成し,その展開から解を求めるという方法の,q差分類似を考えた. 1つは,山口氏との共同研究で,線型q差分方程式の分類理論に関する研究である.この論文で,線型方程式を分類する際の指針となるスペクトル型の定義,および中間畳み込みというジャクソン積分を使った方程式の変換の定義をし,この変換がしかるべき性質を持っていることを示したものである.
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