多次元ユークリッド空間の滑らかな有界領域において,concave-convex 混合型の非線形性と符号不定係数を兼ね備える非線形楕円型境界値問題に対して非自明非負解の存在とその性質を研究した.研究は2つの方向で進められ,それぞれ次の成果を得た. (1) パラメータの変化にしたがった非自明解集合の大域的位相構造を決定した.特に,ある条件のもとでループ形状の連続体位相構造の存在を示した. (2) concave 性と符号不定係数の組み合わせにより発生する非自明解の正値性問題に対して,肯定的に解決するための十分条件を得た(零解のまわりで十分な滑らかさをもつ非線形問題に対しては非自明解は正値性をもつ).
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