研究課題
基盤研究(C)
相対論的量子力学で重要なハミルトニアンであるディラック作用素および相対論的パウリ作用素のスペクトルとレゾナンス(複素固有値)の解析を目的にした.磁場ポテンシャルは有界であり,電場ポテンシャルは非有界とし,さらに伸張解析を仮定した.まず,これらの作用素を複素化したハミルトニアンの性質からスペクトルの性質を調べ,その後レゾナンスの非存在領域を求めた.さらに,光速を無限大にすることで,それらのレゾナンスが対応するパウリ作用素のレゾナンス(または固有値)に収束することも示した.
量子力学におけるスペクトル理論および数学的散乱理論