研究成果の概要 |
複素領域での非線型偏微分方程式についての研究を行い, 解の特異点の様子を詳しく調べた。「一階の方程式で Briot-Bouquet type と呼ばれているもの」と「一階の方程式で, nonlinear totally characteristic type と呼ばれているもの」については, 特異点の構造は完全に解明された。また, 高階の非線型偏微分方程式や q-差分偏微分方程式に関しても多くの新しい知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複素領域での常微分方程式の特異点の研究は, 20世紀初頭に一応の完成を見た。その後は, 数学や物理などの多くの分野で基本言語の一つとして活用されている。偏微分方程式の特異点の研究においても, 基礎的部分が十分に整理されれば, 多くの数学や物理などの分野において重要な役割を果たすと期待される。
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