本研究では、まずフレア発生時の応答の差分を出すためアジア・オセアニア域について、ファブリ・ペロー干渉計(FPI)による熱圏(高度約 250km)水平風の空間分布を初めて示した。品質管理によりデータの約30%が有効と判断された。信楽は中国の結果とも整合的で、他の3地点は信楽と連続的な変化を示し、またチェンマイとダーウィンの結果は、アメリカの同緯度帯における観測と同様の季節変化・日変化を示した。 フレアイベントについてチェンマイ、コトタバン、ダーウィンにおける雨季の観測数は少ないが、ここに示した気候場は、様々な要因による異常イベントや極端現象を記述する際の背景長期平均場として利用することができる。
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