低分子量ポリカーボネートを高圧二酸化炭素下で延伸すると、二酸化炭素圧力の増加に伴い延性から脆性へと変化し、また、高圧二酸化炭素下では延伸方向に対して垂直方向に繊維状に細長く、周期的に配列したクレイズ構造が形成されることが見出された。ミクロ相分離構造を形成する熱可塑性ポリウレタンを溶融結晶化させると、大気圧下では狭い温度域でマルテーゼクロスの明瞭な球晶が形成されるのに対して、高圧二酸化炭素下ではいびつな形状をしたモザイク状で、結晶ドメイン内に単一の干渉色を有する結晶が形成されることが見出された。そのような構造形成の違いは二酸化炭素下で形成されるミクロ相分離構造の違いによると考えられる。
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