ssDNA修飾ナノシートの合成では、末端に蛍光分子をラベリングしたssDNAの修飾を試みた。蛍光顕微鏡観察の結果、修飾処理をした場合のみ蛍光像が観察され、DNAの固定化が確認された。さらに、消光分子を末端に持つ相補的塩基配列のssDNAを加えたところ、添加後15分で完全に消光した。これはナノシート表面という、特異な反応場においても効率よくハイブリダイゼーションが起きた事を意味している。 DNA/ナノシート混合コロイドの検討もおこなった。液晶性を示していない粘土鉱物ナノシートコロイドに僅かなDNAを添加すると、強い液晶性が誘起されるという、当初の予想と異なる興味深い結果が得られた。
|