| 研究課題/領域番号 |
15K05676
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
小林 秀敏 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10205479)
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| 研究分担者 |
谷垣 健一 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (40631875)
堀川 敬太郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (50314836)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 火成岩 / 人工水晶 / 衝撃圧縮破壊 / 電磁波 / 衝撃剪断破壊 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、様々な堆積岩や火成岩について、衝撃圧縮破壊試験、衝撃曲げ破壊試験、衝撃剪断破壊試験を実施し、これらの岩石の破壊時に発生する電磁波の発生メカニズムを明らかにすることを目的としている。一方、これまでの研究で、電磁波発生に、岩石に含まれる石英の破壊が大きく関与していることが示唆されており、火成岩、堆積岩のみならず、石英等の純粋な鉱物の破壊と電磁波発生の関連についての研究も重要と考えられる。そこで、昨年度は、人工水晶の圧縮試験と電磁波発生に関する研究を実施し、① 試験片に割れが生じたと考えられる時に、大きい振幅の電磁波が観測され、水晶内のき裂発生に伴って、電磁波が発生していると考えられる水晶内のき裂発生に伴って、電磁波が発生していると考えられること、② 水晶の圧縮強度に、ひずみ速度依存性があること、発生した電磁波の周波数は、その強度の大小にかかわらず、約253 kHzでほぼ一定であることなどを明らかにした。そこで、本年度９月に、その成果を9th International Symposium on Impact Engineering（成功大学、台南市）で基調講演した。
本年度の研究は、これまで研究してきた花崗岩、斑糲岩に加えて、それらの中間的な石英含有率を持つ、閃緑岩の３種類の岩石について、立方体試験片を用いた準静的圧縮試験、衝撃圧縮試験を実施し、電磁波も併せて計測した。特に、準静的試験時であっても、破壊自体は急速に起きていることから、準静的圧壊試験時の除荷波を精度良く計測するための圧縮治具を新たに開発し、実験をおこなった。本研究により、準静的試験であっても、急速破壊現象は、応力波の伝播を考慮した測定法が有効で、この方法により精度良く急速破壊の応力―ひずみ関係を把握する事ができることが明らかになった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度、電磁波発生のメカニズムの解明の鍵を握ると思われる、圧電物質である石英の破壊と電磁波の発生に関する圧縮試験のデータが得られ、本年度は、急速破壊時の応力―ひずみ関係を得て、破壊力学的考察がなされたことから、岩石の衝撃破壊時における電磁波発生のメカニズムの解明に向けて、概ね順調に研究が進行していると考える事が出来る。
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| 今後の研究の推進方策 |
３年目は、これまで、一通り、衝撃圧縮試験を終えているので、夏までには、追加的に、花崗岩、斑糲岩、閃緑岩の圧縮試験を行い、その後は、準静的・衝撃曲げ試験、および準静的・衝撃せん断試験における応力―ひずみ曲線と発生電磁波出力等の実験データを取得し、メカニズムの解明に向けて考察を深めたいと考えている。また、引き続き、人工水晶の３点曲げ試験、せん断試験も、準静的試験と衝撃試験をそれぞれ実施し、発生電磁波と人工水晶の力学的挙動との関係をも明らかにする予定である。
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