熱間圧延工程における酸化スケールの動的な変形挙動の解明に向けて,真空圧延機を用いた直接観察法であるScale Transfer法を用いて,酸化スケールが圧延に及ぼす影響を解明するとともに,最終製品への影響を調査する.変形挙動評価には,酸化スケール厚の定量化に加えて,圧延中の先進率測定,ロール材質の検討も必要である. 酸化スケール厚の定量化について,酸化スケール厚が厚い場合で,校正曲線の適用範囲の拡大を行い,新たな推定式の導出を行った.また,ロール材質について,今後適用が見込まれる高速度鋼を用いたロールを導入し,圧延加工が可能であることを検証し,ロール表面状態に変化がないことを確認した.
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