電磁調理器による漏れ磁界のばく露評価が行われた報告は国内外でいくつかあるが,接触電流の実態調査やそれによるばく露評価を行っている例はない。本申請ではこれらの同時ばく露を評価するものであり,学術的に特色をもっており,独創的である。総務省が5年毎に行う統計によると,都市部と地方でバラツキがあるものの電磁調理器の普及率は約20%である。また,調理者が片手で金属鍋に触れて,もう片方の手で筐体の一部にある接地帯に触れる状態になることはよくある光景である。したがって,電磁調理器からの接触電流によるばく露評価を慎重に行っておくことは重要であり,多くの利用者に関心があることから,社会的な意義がある。
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