鉄筋コンクリート梁の供試体を用いて,供試体中に鉄筋を配筋し,その埋設した鉄筋を腐食させ,その潜伏期から進展期の評価を超音波法により試みた。また,アコースティック・エミッション法を併用し,腐食ひび割れの検出を行った。 その結果,超音波法の結果より,腐食期間の初期に波形パラメータが上昇し,ひび割れが目視によって確認される電食期間の約半分程度の日数から減少に転じていくことが確認された。AE法の結果より,電食開始から十数日経過した後にマイクロクラックの多発が確認されてた。このことより超音波パラメータの初期の増加は,鉄筋腐食による膨張圧の影響であり,ひび割れの発生以降から低下することが明らかとなった。
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