地震によって引き起こされる大規模な斜面崩壊の過程を精度良く再現できる数値解析手法の確立を目的として,連続体の大規模な変形を取り扱うことのできるSPH法に基づくシミュレーションモデルの開発を行った.本研究の主要な成果は次の通りである.(1)SPH法においてすべり面(不連続面)を取り扱うための解析モデルの開発を行った.(2)解析コードの三次元化とOpenMPライブラリを用いた並列化を実施した.(3)2008年岩手・宮城内陸地震における荒砥沢地すべりと,2016年熊本地震における阿蘇大橋地すべりの再現解析を実施した.(4)SPH法による連続体と剛体ブロックの連成解析法の開発を行った.
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