土木鋼構造物では,鋼部材の騒音振動に配慮することが必要不可欠である。従来の対策工である制振材の課題としては,形状や寸法の決まった製品であることから鋼部材への取り付け箇所が制限される点にある。また,維持管理上,制振材を取り付けた鋼材面の塗り替えが困難になり,腐食損傷への懸念も指摘されていることに加え,制振材自身が高価であり,建設費が嵩むという問題点もある。本研究では従来評価が困難であったこの騒音振動対策について,新しい粒子速度計を用いて評価を行い,合理的な評価手法確立を目指すとともに,新しい材料であるポリマーセメントモルタルを騒音振動対策に活用する手法を提案するものである.
|