高層建築物で煙突効果に起因した不具合が顕在化している。本研究では、これらの現象解析を可能とする新たな解析手法の開発、およびこれを用いた高層建築物の室内空気質環境に関する検討を目的とした。 平成27年度には新たな現象予測手法を開発し、模型実験との比較により本手法の妥当性を確認した。平成28年度には各種条件に対して煙突効果に伴う空気移動を解析した。また現場測定により、本手法の妥当性を確認した。平成29年度には煙突効果の室内空気質改善への応用を志向し、新鮮空気流入経路を分離する新たな設計を提案した。本研究の成果は、高層建築物の室内空気質改善に大きく寄与するものと考えている。
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