研究成果の概要 |
対称傾角粒界の構造と有理数の一対一対応を用いて粒界最安定構造を系統的に解析した. また, 傾角粒界に存在する階層構造をファレイ数列によって記述した. これにより, 指数の大きな傾角粒界であってもファレイ数列を用いることで構造ユニットの配列を精度よく推定することが出来る. このとき, 転位間隔は原子の離散性を反映して準周期の一部を実現する. 参照構造は粒界エネルギーだけでは決定することができず, 現状としては実験および理論計算により適切に特定しなければならない. 今後, 参照構造の決定条件および粒界最安定原子構造を決定する根源的な理論の構築が望まれる.
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