環境対応型潤滑油(Environmentally Accepted Lubricants、以下EALと略す)に人工海水が混入した場合のトライボロジー特性を、従来油と比較した。まず、環境対応型潤滑油に人工海水を混入した条件で摩擦係数を求め、その結果、一般的な傾向が現れず、2週間ごとに増加や減少を繰り返した。これは、加水分解による脂肪酸の生成による摩擦の低減効果と、水分混入による摩擦の向上効果の双方が現れるためと考えられた。次に、低速高荷重下で摩擦挙動を観察した結果、従来油の方が安定していることがわかった。
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