ガス置換によるシェールガスの増進回収メカニズムの解明を最終目標とし,頁岩試料の分析により,各種物性値とガス吸着可能量の関係を明らかにすることを目的とした。女川層の珪質頁岩試料を5点採用した。ガス吸着量を,高圧下と低圧下の2つの方式で測定した。また,水銀ポロシメータで細孔径分布を測定し,ロックエバルで全有機炭素を測定した。ミクロ孔領域内のウルトラミクロ孔と吸着能力の間に有意な相関が得られ,このことからミクロ孔が高圧ガス吸着能力に大きな影響を与えていることが示された。一方,全有機炭素と吸着能力の間では相関を見出すことができなかった。
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