コンドロイチン硫酸プロテオグリカンを主成分とする特殊化した細胞外マトリックスであるペリニューロナルネット(PNN)は、主に抑制性神経細胞周囲に存在し、臨界期の決定やシナプス可塑性に寄与している。しかしながら、本研究において、扁桃体を含めた情動記憶に関係する脳領域では、PNN は主に興奮性神経細胞周囲に形成されていることが明らかとなった。この PNN 形成興奮性細胞は、手がかり恐怖条件づけ学習や恐怖記憶の想起時において、PNN を形成していない細胞と比較して、活性化する割合が高かった。また、PNN 形成興奮性細胞の活性化レベルは、恐怖記憶の強度と正の相関を示した。
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