植物の金属耐性に関わる輸送体とされる多剤排出輸送体MATEに関して、結晶構造解析を行い、Camelina sativa(アマナズナ)由来のMATE構造を決定し報告した。MATEファミリーについては、原核生物では複数の生物種で構造がわかっていたが、真核生物では未だ報告数は少ない。今回明らかにした構造では、酸性のアミノ酸側鎖が内側ポケット部分に集中している部分があり、比較的疎水的な化合物を排出する原核MATEとアルミニウムのような陽イオンを排出するとされる植物MATEでは基質結合領域の様相が異なることがわかった。
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