エンドサイトーシスに関与する膜変形タンパク質SYLFドメインの結晶構造解析を行った。まず高度好熱菌サーモトーガ・マリティマのSYLFドメインを結晶化し、2.2オングストローム分解能で立体構造を決定した。その立体構造に基づき、結晶化を阻害すると予想されるループ部分を削除したヒトのSYLFドメインの改変タンパク質を作製した。その結果、これまで結晶化の不可能であったヒトSYLFドメインの結晶化に成功し、2.0オングストローム分解能で立体構造を決定することが出来た。SYLFドメインは新規フォールドであり、塩基性残基に富んだ領域が膜と相互作用すると予想された。
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