研究課題
基盤研究(C)
炎症部位への免疫細胞の動員や創傷治癒など、生体内で起こる多くの現象において細胞が正しい方向に遊走することが重要であるが、そのメカニズムには不明な点が多く残されている。本研究では、PI3K-Akt経路が微小管の安定化を介して細胞の運動方向を制御する可能性について検討し、EB2/RP1という微小管結合分子を介して細胞の運動方向を制御する可能性を示した。
細胞生物学
本研究の成果により、細胞外の環境に応じて細胞が運動方向を決定する、という細胞にとって非常に重要な機構の解明に貢献することが出来た。さらに、Aktの異常な活性化は癌悪性化と関連が深いため、本研究の成果はAkt依存的な癌悪性化を制圧するための薬剤ターゲットの提供にもつながると考えている。