(1)ATP合成酵素の条件的脱共役状態では、回転軸を構成するサブユニット間の相互作用が変化している可能性が示唆された。(2)サブユニット間架橋による共役の回復を検討したが、これまでのところ見られていない。(3)不活性変異体を用いた解析では、通常用いている標品に3割程度不完全な状態のものが含まれる可能性が示唆された。(4)ATP合成酵素における条件的脱共役状態に関与するεサブユニットへのATP結合の強くなった変異体を得られた。また、野生型εサブユニットへのATP結合強度の再評価を行った。(5)枯草菌ATP合成酵素の活性調節の生理的意義を明らかにした。
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