研究課題
基盤研究(C)
塩基類養分の貯蔵源と作物への供給源としての土壌微生物バイオマスに注目した。塩基類養分の土壌中でのイオンとしての存在量とバイオマス中での保持量,バイオマスから交換性・水溶性イオンへの流れを把握し,土壌微生物バイオマスの機能を定量的に明らかにしようとした。水田,畑,草地,樹園地など各種土壌におけるバイオマスカリウムの存在量や動態を明らかにし,クロロホルム燻蒸抽出法によるバイオマスカリウム測定のために必要なカリウムの溶出率を求めた。また,バイオマスカリウムの代謝回転時間を初めて算出した。
土壌微生物学
土壌中の微生物バイオマスに貯蔵されているカリウム量は,これまで植物へのカリウムの主要な供給源と考えられていた粘土鉱物などに保持されている交換性カリウム量の約3割に相当することや、微生物バイオマス中のカリウムが活発に代謝回転していることを明らかにし,カリウムの貯蔵源・供給源としての土壌微生物バイオマスの重要性を示した。